背中合わせの悲しみと喜び

つながりを託す赤い糸【生き抜く】「コロナ禍とアート」

  •  「つながり」をテーマに寄せられた手紙を赤い糸でつるした作品「つながる輪」の中に立つ塩田千春。1500通を超えるメッセージの全てに目を通したという=2024年9月、大阪市の大阪中之島美術館
  •  神経細胞(ニューロン)のように張り巡らせた白い糸が水面に映える作品「巡る記憶」。内覧会には多くの報道関係者が集まった=2024年9月、大阪市の大阪中之島美術館
  •  人体模型などを使ったオブジェから構成された作品「他者の自分」=2024年9月、大阪市の大阪中之島美術館
  •  個展初日に開かれた講演会でスクリーンに投影された塩田千春の幼少期の写真=2024年9月、大阪市の大阪中之島美術館
  •  個展会場の入り口にある赤いドレスと糸がつり下げられた作品「インターナルライン」=2024年9月、大阪市の大阪中之島美術館

 無数の赤い糸が温かい雨のように降り注いでいる。その中で数え切れないほどの手紙が舞い上がり、輪を描き始める。

 2024年8月下旬、美術館のがらんとした展示室で美術家の塩田千春(52)は高所作業車の上に...

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