鳥取市の中ノ郷中(岡垣徹校長)は、身近な海の環境問題に関心を持とうと、鳥取砂丘に流れ着いたごみで漂流物アートを制作する授業を行った。1年生130人が漂着した流木などを使って、環境問題へのメッセージ性を込めた作品を完成させた。
コロナ禍に中止した職業体験の代替学習として続けてきた鳥取砂丘でのフィールドワークを拡充した総合的な学習の一環。生徒は、漂流ごみが集まる「太平洋ごみベルト」や、プラスチックやビニールごみが海の生物にもたらす環境問題などについて事前学習した上で、鳥取砂丘を歩いて漂流物を収集した。
28日は網やブイ、イカ釣りライトなどの漁具をはじめ、日本の空き缶や海外のシャンプーボトルなど、持ち帰ったごみを材料にして作品づくりに挑んだ。流木や貝殻を組み合わせてポイ捨て禁止や環境問題を啓発するなど、発想豊かな立体作品を完成させた。
森山練さん(12)は「漂着ごみは想像以上に多かった。人のごみが海の生き物や環境を苦しませていることを伝えたい」と話した。
生徒の漂流物アートは鳥取砂丘ビジターセンターでの展示も予定している。