地球環境の問題をエネルギーの視点で考える中国電力セミナー「空を見よう!気候変動から考える環境とエネルギーの未来」(中国電力鳥取支社主催、新日本海新聞社共催)が14日、米子コンベンションセンターで開かれた。俳優で気象予報士の石原良純さんが、海水温の上昇がもたらす異常気象など近年の気候変動に警鐘を鳴らし、地球温暖化の一つの要因になっているエネルギー源について問題意識を共有する大切さを訴えた。
石原さんは近年の気候について、海水温の上昇が豪雨などの異常気象につながっていると解説し、背景には便利で快適な現代の生活様式が影響していると強調。一方で冷暖房を使わずに過ごしたことがある自身の体験を例に「便利になった生活を捨て昔に戻ることは難しい」とし、現在の生活様式を支えるための電気の重要性を説いた。
その上で「化石燃料は温暖化につながる。かといって自然条件に左右される太陽光発電や風力発電は基幹エネルギーにはなり得ない」と持論を展開。発電時に二酸化炭素を排出しない原子力に「頼らないといけないところにきている」とし、環境問題が大きな岐路に差し掛かっている今の選択が重要だと説いた。
会場から「私たちに何ができるか」と質問されると、「われわれ一人一人が危機感を持ち、共有していただきたい」と呼びかけた。約250人が聴講した。