インドネシアで浸透し始めた廃棄物リサイクル

  •  ジャカルタにあるリサイクルのための廃棄物の回収拠点(インドネシア)
  •  親しい間柄で交わされるフィリピン式あいさつのベソベソ

 インドネシアでも廃棄物のリサイクルが徐々に浸透してきた。環境省は2029年までに包装ごみを30%削減することを目指し、事業者には達成に向けた計画書と年次報告書の提出を義務付けているほか、消費者が使用した後の自社商品の包装ごみの回収とリサイクルに取り組むよう求めている。

 国内には廃食用油を有料で回収する企業もある。インドネシア人は大の揚げ物好き。家庭の食用油消費量は年266万トンに上るとの試算もあり、廃油から航空燃料を生産する構想の実現にも期待がかかる。リサイクル企業の回収拠点に資源ごみを持ち込むと、換金できるポイントをスマートフォンのアプリで受け取れる。

 プラスチックごみや宅配便の段ボール箱、気泡緩衝材など資源ごみを集めて回収拠点に持参した。このときは1週間分のごみ2人分で、45センチ四方の袋が満タンになり、換金額は1600ルピア(約15円)ほど。筆者宅は揚げ物料理をしないので廃油はなかった。

 同僚は「毎日ペットボトルの水を買うから、プラごみなんてすぐたまる」と乗り気だ。ただ廃棄物がかさばるし、回収拠点まで遠いので車で運ぶという。今後、拠点が増えて身近な存在になるのを期待しつつ、「ま...

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