【養老先生に人生相談!】学会に出席しても共感できる人がいません。独りでいる不安をどうしたらいいでしょうか?

  •  養老孟司さん(撮影・小倉元司)

 【相談】

 僕は、脳から意識が生まれる仕組みの研究をしています。でも考え方が少し変わっていて、学会の中で、共感できる人があまりいません。最近も共同研究者に「おまえは仲間がいないからなあ」と言われました。私が昔「脳とクオリア」という本を書いた時に、養老先生に書評をしていただきました。とてもうれしかったのですが、同じ頃に「(その研究は)君個人の問題だね」と言われました。最近も「クオリアと人工意識」を評していただいた時も「君は世間で独り」というようなことを言われた気がします。養老先生、私はやっぱり独りなのですか? この不安、どうしたらよいでしょう?(62歳 男性 脳科学者 茂木健一郎 東京都)

 【養老孟司先生の回答】

 茂木君は独りでいいですよ。

 私のような独りでいることが好きな人間からすると、どうしてそんなに他人の言うことや他人の存在が気になるのかが分かりません。

 ▽孤独でいい

 私がまだ東大医学部の解剖学教室にいた頃のことです。後輩の教授から「養老先生には後継者はいませんね」と言われたことがある。

 おそらく他の研究者が関心を持てないようなテーマで私が論文を書いていたからそう思われたんでしょう...

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