クスクス笑わされるけれど、最後はジンときて長い余韻が残る。インディペンデント映画の人気監督が、まだ有名ではない若き女性を主演に据えた作品で、オスカーレースのど真ん中を突っ走り、そのままゴールしました。
映画「ANORA アノーラ」(ショーン・ベイカー監督・公開中)。米アカデミー賞で作品賞、主演女優賞、監督賞、脚本賞、編集賞の5冠に輝きました。
ニューヨークで暮らすストリッパーのアノーラ(マイキー・マディソン)が、ロシア人富豪の放蕩息子イヴァンに気に入られ、彼が帰国するまでの7日間、1万5千ドルで“契約彼女”に。2人は最後にラスベガスへ旅した勢いで結婚します。
まるでシンデレラか玉の輿!と思いきや、結婚を知ったイヴァンの両親は激怒。婚姻を取り消させにロシアから飛んでくることに。その前に、お目付け役の屈強な男たちが家に乗り込んでくる。すると、夫イヴァンはなんと逃走、残されたアノーラは捕まって…。
乱闘・罵倒の大騒ぎに笑った後、静かなラストにグッとくる。そこでの彼女の心理をどう読むか、YouTube「うるおうリコメンド」(略称うるりこ)で記者さんたちと三者三様のトークをしていますので、ぜひ...