【ぷらっとTOKYO】二つの「宮」の由来たどる 渋谷の宮益坂と宮下公園

  •  高い街路樹に縁取られた宮益坂=東京都渋谷区
  •  都市景観とマッチした宮下公園=東京都渋谷区
  •  芸術家岡本太郎さん作のモニュメント「こどもの樹」=東京都渋谷区
  • 渋谷駅かいわい

 JRや私鉄、東京メトロが集まる東京・渋谷駅の周辺には、名前に「宮」の付く有名な場所が二つある。駅から東へ向かう宮益坂と、駅の北側に位置する宮下公園。その名に興味を引かれて雑踏の街を歩いた。(共同通信=松本泰樹)

 宮益坂を中ほどまで上ると、左側へ入っていく細い道があった。その先の石段の上に鎮座する御嶽神社の参道だ。

 社務所でもらった由緒書によれば、旧町名の渋谷宮益町や宮益坂の名称はこのお宮に由来するという。今はビルに囲まれて目立たないが、おそらく昔は地域のシンボルだったのだろう。境内に珍しいニホンオオカミのこま犬があることでも知られる。

 宮益坂上の交差点を左へ折れ、美竹通りに入る。この周辺の旧町名は美竹町で、読み方は「みたけ」。地名辞典で調べると、その名の由来はやはり御嶽神社だった。

 美竹通りの坂道を明治通りまで下ると、道路の向かい側に3階建ての商業施設「レイヤード・ミヤシタ・パーク」が見えてきた。全長約330メートルの細長い建物で、その屋上が宮下公園。旧皇族・梨本宮の邸宅に隣接していたことから命名された旧宮下町の名を引き継いでいる。

 公園はスケートボードやボルダリングなどが楽しめる施...

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