東京都町田市には、放し飼いのリスにエサをあげて触れ合える「町田リス園」がある。障害がある人々の働く場として1988年に開園し、多い時には1日2千人が訪れる。(共同通信=團奏帆)
JR町田駅からバスで約20分の場所にあるリス園では、タイワンリスやシマリス、亀、ウサギ、モルモットなどが飼育されている。二重扉の先の「放飼場」には約200匹のタイワンリスが駆け回り、そこかしこからジジッジジジッ!と鳴き声が聞こえてくる。踏まないよう恐る恐る進むと、ヒマワリの種を求めて体によじ登ってくるリスたち。意外と爪が鋭く痛いが、間近で見るつぶらな瞳がたまらない。
動物たちのケージを洗ったり餌を販売したりするのは、障害がある「利用者」たちだ。利用者が発案したイベント「発見!! リスのひみつのお食事会」は、ミニチュアのテーブルセットで食事を楽しむリスの姿が話題を呼び、何度も足を運ぶファンもいるという。
利用者の一人、野口松夫さん(64)は「普段お世話している動物を見て、お客さんが『かわいい』と言ってくれるとうれしい。そうでしょう、うちの子たちはかわいいでしょう!と誇らしいです」と目を細めた。
鎌倉街道を挟んで...