開催地の「大阪始発」を 万博誘客でスーパーはくと

 鳥取県は6日、JR西日本山陰支社と開いた連携会議で、2025年の大阪・関西万博を見据えた国内外観光客の誘客促進に向け、関西と鳥取を結ぶ京都発倉吉行きの特急「スーパーはくと」の輸送力強化と利便性の向上を要望した。平井伸治知事は具体案として、はくとの始発地点を大阪とする案を初めて提示し、同支社の佐伯祥一支社長も「検討する」と応じた。

 平井知事は、はくとの京都始発を「こだわり過ぎるものではないと思う」と指摘し、万博開催地であることや拠点性を踏まえた大阪始発案を提案した。加えて増便や新幹線との接続時間を短縮し利便性の向上を図る案も示し、「可能性を現実的なところでお考えいただけないだろうか」と求めた。兵庫、岡山両県知事も今回の要望内容を承知しているとも付け加えた。

 佐伯支社長は、関西と鳥取を結ぶ同特急の重要性を強調。要望に対して「車両や乗務員の運用、ダイヤ設定などさまざまな課題がある」としつつ、「関係者と知恵を出して調整、検討を行い、課題を整理していきたい」と受け取った。

 県は万博開催前の他府県との連携や周遊強化も見据え、年度末のダイヤ改正に間に合わせたい考え。平井知事は誘客促進や鉄道の振興に向けた同社との協働を強調し「真摯(しんし)なお答えをいただき、まずはスタートラインに立てたのでは」と手応えを語った。

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