仕事のやりがい じかに 鹿野学園生徒が職場体験学習

 鳥取市鹿野町の鹿野学園の8年生32人は、地域社会の構成員として共に生きる力や感謝の心を育み、望ましい職業観を身に付けるなどの目的で行われる職場体験学習「いきいきワクワク鹿野」に取り組んだ。市役所鹿野町総合支所や鳥の劇場、ローソン、気高消防署など希望する職場に分かれ、3日間にわたって仕事を実体験した。

 このうち同市気高町勝見の気高消防署には、4人の男子生徒が赴き、現役消防士の指導で規律訓練やロープ結索訓練、救命講習などに従事した。

 最終日の午前中は防火衣の着装訓練。「訓練出動」の号令で防火衣と空気ボンベで計20キロもの装備を「ちゃんと着装していないとやけどをする。早く着ないと置いて行かれる」などと指導を受けながら、一人一人素早く正しく着装する練習を繰り返した。

 午後は、防火衣を着てホース延長訓練や放水訓練に臨み、消防車から長さ20メートルのホースをつなぎ、筒先を握って署の裏山に向かって放水。筒先には7キロもの水圧がかかり、生徒たちは「重い、やばい」と汗をかきながら放水を体験した。

 参加した同学園の山本篤紀さんは「119番をしたら消防車や救急車はすぐに来てくれると簡単に考えていたが、準備や訓練の大変さを実感した。消防は人の命を預かる仕事で、絶えず緊張感を持って仕事をしている。この緊張感を学校の部活動などで生かしたい」と話した。

 同消防署の竹内孝弥署長は「消防署がやりがいのある職場だと感じてくれて、社会人になるにあたって何かの役に立ってもらえたらうれしい」と期待を寄せた。

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