16日に開幕する「とっとり手話フェス」(手話パフォーマンス甲子園実行委員会・鳥取県主催)の注目プログラムの一つで、音のない世界での交流を体験する「ダイアログ・イン・サイレンスショーケース」。ヘッドセットで音を遮断される中、ボディーランゲージなど音や声を出さずにコミュニケーションを楽しむ内容だ。開幕前日の15日、会場となる鳥取市のとりぎん文化会館で、報道陣向けに体験会が開かれた。記者が音のない世界で言葉の壁を越えた対話に挑戦した。
プログラムは一般社団法人「ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ」(東京)が実施。聴覚障害者がアテンドスタッフを務め、言葉の壁を越えて互いを理解し合う体験ができ、中国地方では初開催となった。
参加したのはテレビ局や新聞社などの6人。アテンドスタッフは松森果林さん(48)が務めた。
まずは手荷物や腕時計などを置き、完全に手ぶらの状態に。そこでヘッドセットを渡され、最初の部屋に入った。
そこではヘッドセットを着けるよう指示された。耳をふさぐと周囲の音が全く聞こえなくなり、不安になった。
松森さんが「声を出してはいけない」「表情を豊かに使う」などの楽しみ方を、表情や身ぶり手ぶりで伝えてくれた。最初は緊張していた記者たちだったが、少しずつ慣れていった様子だった。
この部屋では影絵を作ることを体験。犬や鳥、鳥取ということでラクダなどを協力して作った。
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