復元された鳥取城跡の排水路 台風豪雨から石垣守る 永続的な管理体制に課題も

責任者不在、土砂など堆積

  • 土砂を取り除き、排水機能が復活した天球丸腰石垣付近の水路=6日、鳥取市の鳥取城跡

 台風7号により鳥取県東部で記録的な豪雨となった8月15日、鳥取市の鳥取城跡では2012~18年度にかけて復元された排水路が大量の雨水を排水したことで、石垣が崩れるなどの被害を免れた。一方、今回の豪雨で城跡内の排水路には泥や枯れ葉などが堆積してしまっており、永続的な管理体制をどう確立するかという課題が浮き彫りになった。

 「城郭の博物館」とも呼ばれる鳥取城跡は、雨水を流すための排水路が石垣に沿って張り巡らされている。15年には絵図には描かれていなかった排水路が登城路に沿って見つかり、17年には水と泥を分離する深さ1・2メートルの沈砂枡(ます)も発見された。

 13~15年度の復元工事では、天球丸腰石垣付近で、完全に埋まっていた深さ約1・5メートルの排水路を再生。石垣内部も水路に詰まっていた土砂などを取り除き、登城路沿い排水路の排水能力が戻った。久松山の山肌から流れ込む雨水を排水する山裾沿いの排水路も修復したことで、大量の雨水を堀へ流す機能が復活した。

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