数学の世界にある、いまだに解けない問題や不思議な法則を、科学ライターの井筒智彦さんが毎月紹介します。古代から現代まで、人類が数と格闘した歴史も垣間見えます。
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割り算は好きですか?
場合によりますよね。
100÷4=25のように、割り切れるときは気分がいいです。
しかし、25÷8のように、余りが出るときは気乗りしません。
ここではあえて、小数まで割り算を続けてみましょうか。
すると、先ほどの計算は、25÷8=3・125となります。
割り算が無限に続くこともあります。実は、これが面白いのです。
よく観察すると、数の並びが繰り返していることに気づくはずです。
こうした小数を「循環小数」と言います。
小数の「繰り返し部分」の桁数が2桁や6桁などの偶数の場合、真ん中で二つに分けることができます。それらの数を足し合わせてみましょうか。
表に例を載せています。
おや? 何やら、奇妙な数が現れていますね。
割る数が「素数」のとき、足し算の結果は必ず9が並ぶそうです。それ以外では単純な法則はないそうですが、本当なのか試してみたくなります。
ちなみに素数とは、1と自分自身でしか割り切れな...