2020年に地域おこし協力隊として兵庫県尼崎市から岩美町に移り住んだ黒崎大さん(47)は、3月に任期を終えて以降、自称・日本一狭い醸造所で「IWAMIBLUE」と名付けたクラフトビールの製造販売に取り組んでいる。岩美町産のコシヒカリや水などを使って3種類のビールを開発し、このうち1種類を先行販売した。常に新しい企画や商品を考え、地域活性化につなげようと情熱を燃やしている。
黒崎さんは昨年、同町浦富に開いたゲストハウスの倉庫を改修し、ビール醸造所にした。発酵室なども含め計3坪で、うち1坪の作業場には大人2人が入れるほどの狭い空間に、ラーメン店が使うずんどう鍋が鎮座する。1回で造れるビールの量は330ミリリットル瓶300本分しかないが、麦芽の粉砕からビールの瓶詰めまですべてを一人で手がける。