美食をきめ細かに捉えるグルメジャーナリスト東龍さんが、今、東京で最も「旬」な7皿を紹介する連載、二皿目。
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日本橋室町の「ピース(Peace)」(東京都中央区)は、ミシュランガイドの一つ星フレンチ「ラペ(La Paix)」オーナーシェフの松本一平さんが、イノベーティブおでん「平ちゃん」に続いて、2023年2月に開業したイノベーティブイタリアンだ。
「ラペ」でスーシェフを務めた大島孝仁さんがシェフとして腕を振るうので、安定感は抜群だ。店内は、特等席のカウンター4席と落ち着いたテーブル10席で構成されている。ここで味わえるのが、大島さんが自信を持って届ける「おまかせディナーコース」(1万3200円)だ。
コースの中で特筆すべきは、大島さんのお子さんの手がプリントされたシートにのせられた愛らしい「カルツォーネ」。カルツォーネはもちもちっとしたイタリア・ナポリのピザ生地で、モッツァレッラチーズやトマトソース、ハムを包んだ伝統料理だ。
日本人にも食べやすいようにと、野菜やクリームソースを包み込んでいるので優しい食味だ。未利用魚や、規格外野菜のセリやカブも用いられているので、非常に...