「土木」漫画でPR 美保テクノスと米子高漫研がコラボ イメージアップで人材確保へ

 美保テクノス(米子市昭和町、野津健市社長)は、まんが甲子園で日本一になった米子高とコラボし、企業PRの漫画を制作した。建設業の中でも敬遠されがちな「土木」に光を当て、高校生が土木の仕事に興味を抱き、進路を決めていく過程を描いている。漫画を素材にした動画も完成し、多くの人に見てもらって新入社員の採用活動などに役立てていく。

 土木業界は3K労働(きつい、汚い、危険)のイメージが強く、年々担い手不足が深刻化している。土木の仕事を正しく若者に伝えるため、米子高漫画研究部にイメージアップを図る漫画、動画を依頼した。

 制作に当たっては、JR米子駅南整備工事の現場見学や若手社員との意見交換会を開いた。その上で同漫研が、進路に悩む女子学生が土木を一から教わり、パソコンなどの知識を生かせる職場として気付き、進路希望に至るまでのシナリオをまとめている。

 同漫研は昨年、全国高校漫画選手権大会で最優秀賞を受賞した。PR漫画は初めての経験だったが、取材経験を生かし、原稿9枚の力作に仕上げている。

 動画には放送部も協力し、同社社員の前で発表された。野津一成会長は「土木だけでなく建設業に対する理解が深まればうれしい」と感謝し、同漫研の山辺茉綾部長は「土木のイメージを変えるため、役割分担して全員で頑張った。この漫画を見て、美保テクノスに入社したい人が増えてほしい」と感想を述べた。

 同社は今後、ホームページや冊子、サイネージで漫画を公開する。社内では主人公の入社後を描く続編を望む声もあり、米子高の野間佳浩校長は「高く評価していただき、生徒にも自信になった。続編の話があれば大歓迎したい」と話した。

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