田中千鳥の世界 没後百年とこれから(3) 「春雪」

辺り一面まっしろ

  • 絵・アジコ

漆原 正雄

 ある日の朝、チドリさんは窓の外をみて声をあげました。三月だというのに雪がつもっていて、道や畑や家がまっしろになっていたのです。雪かきをはじめている大人たちのかたわら、雪だるまをつくっている...

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田中千鳥の世界 没後百年とこれから (記事一覧へ)

田中千鳥の世界 没後百年とこれから (記事一覧へ)

大正時代に写実的な詩文を残し7歳でこの世を去った鳥取市気高町の少女、田中千鳥。没後百年の来年、同市在住の詩人、漆原正雄さんが千鳥作品を基にした創作童話を描きます。夭逝(ようせい)の詩人が曇りのない眼で見た世界と、そこから広がる心象風景をご堪能あれ。

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