先日、マクドナルドの広告がSNSで話題になりました。それは「ビッグマック」の新しいテレビCMにまつわるもので、「ジェンダー目線の広告観察」(現代書館)の著者、小林美香さんによる問題提起が発端となった議論でした。
CMのストーリーはこのようなものです。俳優の玉木宏さん、歌手の竹原ピストルさんらスーツ姿の男性たちが、マクドナルドでビッグマックを手に何やら自問自答を繰り広げている。2人は実年齢通りの40代という設定でしょうか。
新人類やバブル世代と呼ばれる年上たちは一線を退きつつある。しかし自分たちの時代になる訳ではなく、ゆとり世代やZ世代と呼ばれる年下たちが躍動する時代の流れにもイマイチ乗れていない。そんな“不遇の中堅世代”とも言うべき2人のサラリーマンが、ハンバーガーを手に「オレたちまだまだ」「ビッグマックなんて、ペロリだよ。」と意気込んで走り出す─。
このCMはシリーズ展開されていて、2022年5月に公開された前作では竹原さんと俳優の永山瑛太さんが出演。ストーリーもコピーライティングも共通しており、23年度のTCC(東京コピーライターズクラブ)賞でグランプリを受賞するなど、高く評価さ...