【東京ウオッチ】創作の春に触れ、散りゆく桜めでる―泉屋博古館東京で木島櫻谷の金屏風公開

いまのTokyoをつかむイベント情報(13日~21日)

  •  木島櫻谷「柳桜図」(左隻)(大正6年〈1917〉 泉屋博古館東京蔵)(提供写真)
  •  木島櫻谷「葡萄栗鼠」(部分)(大正時代〈20世紀〉 泉屋博古館東京蔵)(提供写真)
  •  シャングリ・ラ東京で提供されている「桜御膳」(提供写真)
  •  「草木染」の技術を使ってつくられた帯締めと帯揚げ(提供写真)
  •  久我家嫁入本「源氏物語」第八帖「花宴巻」(承応3年〈1654〉 国学院大学図書館蔵)(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【13日(土)】

 ▽「ライトアップ木島櫻谷―四季連作大屏風と沁みる『生写し』」(~5月12日、港区・泉屋博古館東京)

 明治末から昭和初期に活躍した日本画家・木島櫻谷の作品を紹介する展覧会が、六本木で開催されている。櫻谷の自然や動物を描いた名作が堪能できる。

 見どころは、大正中期に大阪茶臼山の住友家本邸の書院大座敷を飾った「四季連作屏風」。会場三方の壁を使って「柳桜図」など金屏風4点を公開。油彩画のような筆致による迫力と繊細さを備えた桜やカキツバタなどの色感、大胆に景物を切り取った構成が特徴の傑作だ。

 「金屏風は鑑賞するだけの美術品ではなく見る人をも輝かせる要素がある」と館長の野地耕一郎さん。会場唯一の撮影スポットであるカキツバタの屏風前でぜひ自分を撮影してほしいと言う。「生き生きした花々と共にある自分自身の姿を見て、作品の本質を感じてほしい」

 江戸時代中期に京都で活躍した絵師・円山応挙によって編み出された「生き写し」(写生)の方法を継承した、ライオンやリスなどの遊び心ある櫻谷作品も展示。応挙をはじめその門下の円山派、応挙に学んだ呉春を祖とする四条派の画家たちに...

残り 1518 文字
このページは会員限定コンテンツです。
会員登録すると続きをご覧いただけます。
無料会員に登録する
会員プランを見る
会員登録済みの方
この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事