山川豊「喜びをかみしめている」

肺がん治療で休止後、復帰公演

  •  手を振って声援に応える山川豊=名古屋市東区
  •  公演後の取材でボクシング経験者らしくファイティングポーズをとる山川豊=名古屋市東区

 肺がん治療のため活動を休止していた演歌歌手の山川豊(65)が、愛知県芸術劇場大ホール(名古屋市東区)で開かれた「令和にっぽん! 演歌の夢まつり」に出演し、本格的な舞台復帰を果たした。前川清(75)や三山ひろし(43)らとの共演で「共にステージに立てる喜びをかみしめています」と笑顔を見せた。

 「待ってました!」「(復帰)おめでとうございます」。歌手仲間の声援を受けて登場した。代表曲「アメリカ橋」などを披露。昨年発売した「人生苦労坂」を歌い終えると「時には休むことも必要だけど、一歩を踏み出さなきゃいけない時もある」と力を込めた。

 昨年11月に血液検査で異状が見つかり、精密検査で肺がんと診断された。終演後の取材には「これまでもいろんなことのあった人生ですが、その中でもちょっと大きな山かな」と述懐。抗がん剤治療は続くが、体調は安定してきたという。「がんと共存していくことが大事で、そういうふうに自分も前向きになれた」

 久しぶりの歌唱は「無我夢中」だった。「がんになった山川が一生懸命歌ってんだから、俺らも頑張ろう。そう思ってもらえたらうれしい」

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