衆院島根１区補選には自民党新人で元財務省中国財務局長の錦織功政氏（５５）＝公明党推薦＝と、立憲民主党元職で党島根県連代表の亀井亜紀子氏（５８）の２人が立候補した。亀井氏は国民民主党島根県連と社民党が支援、共産党が自主的支援を決めており、自民と立民の党公認候補による与野党一騎打ちの構図が確定した。
錦織候補は松江市の島根県庁前で、小渕優子選挙対策委員長や公明党の谷合正明参院幹事長らと第一声に立った。約１１００人（陣営発表）の聴衆に少子高齢化対策や社会インフラ整備、政治資金問題を巡る政治改革に取り組む姿勢を示した。自民の裏金問題を念頭に「政治改革を後ろからしっかり押していく。ふるさとを豊かにして次の世代へ引き継ぐ仕事に残りの生涯をささげる」と訴えた。
亀井候補は選挙事務所で出発式を行い、同市朝日町の松江テルサ前で第一声。辻元清美党代表代行や福山哲郎元党幹事長らと登壇し、約４００人（同）を前に自民の裏金問題などを批判した。「もう声を上げよう。この自民王国を崩すことで、真面目に日本の政治を変えよう。ここで勝てば岸田政権に大打撃を食らわすことができ、日本の政治の方向性が変わる」と声を張り上げた。
立候補を表明していた諸派新人で社会福祉法人代表の佐々木信夫氏（８５）は立候補を届け出なかった。（取材班）
錦織功政（にしこりのりまさ）氏の略歴 早稲田大卒。１９９３年大蔵省（現財務省）入省。内閣府政策統括官、中国財務局長などを歴任。昨年１２月に財務省を辞職し、党島根県連の公募で選ばれた。党島根県第１選挙区支部長。松江市袖師町。５５歳。
亀井亜紀子（かめいあきこ）氏の略歴 学習院大、カナダ・カールトン大卒。１９９７年から衆院議員秘書を務め、２００７年の参院選で初当選。１７年の衆院選は選挙区で敗れたが、比例で復活当選した。党島根県連代表。松江市西津田６丁目。５８歳。
