衆院島根1区補欠選挙(28日投開票)は後半戦に突入し、報道各社の世論調査は立憲民主党元職の亀井亜紀子候補(58)が、自民党新人の錦織功政候補(55)をリードしている情勢を一斉に報じた。両候補の応援弁士は情勢にかかわらず、最終盤に向けた1票でも多い票の積み増しを有権者に訴えかける。両候補は名前の周知や「政治とカネ」の演説内容から、より身近な課題に関連した政策の訴えにシフト。両陣営が戦術を変化させながら激しい戦いを繰り広げている。
「相手が優位の報道にがっかりする必要はない。しかし、必ず追いついて追い越せる。『逆転の錦織』で勝とう」。22日、自民の小渕優子党選対委員長は安来市総合文化ホールアルテピアに集まった300人を超える支持者らにハッパをかけた。
劣勢が伝えられる自民は「リードされている」「負けている」という直接的な言葉を使い、有権者の心情に訴える。錦織候補自身も2巡目のエリアでは、自己紹介が中心だったこれまでの語り口から、公共インフラ整備など具体的な政策に言及するようになった。