【柳亭小痴楽 その男、ヤングマン】いやな日本

  •  柳亭小痴楽

 6月14日は、おばあちゃんの85歳の誕生日だった。ちょうどここ数日、息子が私の実家に遊びに行きたいとしつこかったので、その日朝から仕事のある夕方まで、息子と2人で東京は巣鴨近辺にある実家へ行くことに。

 せっかくのおめでたい日なのだが、私はいろいろ悲しいというのか、いやな思いをしてしまった。

 お昼前には実家に着くようにと乗った電車でのこと…。優先席を見れば若い子や青年が座っていた。その席の前にはつえをついた高齢女性、幼児を抱っこした私も立っていた。みんなイヤホンをしてスマホを見ている。若者は優先席に座らないようにとか言う人もいるようだが、座ることに問題はない。だけども、優先席に座るからには、周りに目を向けて気を配りながら、配慮ありきで座るがよろしいように思う。

 車椅子やベビーカー用に席を取り払っている車両もある。立っているとちょうど腰の位置辺りにクッションがくるのだが、そこに健常者が寄りかかっていて、ベビーカーが座席のある細い通路に置かれている。そんな状況を見るたびに私は悲しい気持ちになってしまう。

 そもそも優先席って要るのかね? 全席を優先席にすればいいんじゃないか。そんな席を作るか...

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