通報ない水難 相当数 県内、海や川での事故 ためらう人多く死亡事例も

  • 意外と多いアユ釣り中の水難事故。ライフジャケットの着用や深場に立ち入らないなどの注意が必要だ=3日、鳥取市河原町片山

 6月18日、鳥取市河原町の千代川の川岸で70代男性が倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。鳥取県警は死因を公表していないが、男性はアユ釣りの格好をしていたという。現場近くでは13年前にもアユ釣り中の男性が流されて死亡する事故が起きている。

 「釣りの死亡事故の大半は海中転落だが、アユ釣り中の事故も意外に多いことは知られていない」と語るのは、本紙コラム「釣れ釣れ草」を執筆するコラムニストの大森均さん(71)=大阪市旭区。時には急流で腰や胸元までつかるアユ釣りは、危険性の割にライフジャケット着用のマナーが浸透していないと指摘。「釣り具メーカーや漁協が十分に啓発できていない面もある」としつつ「深場に入らず雨やダムの放水による急な増水に気をつけること」と注意喚起する。

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