ただいま7月上席(7月1日から10日まで)、東京都内にある新宿末広亭という寄席では没後6年ということで、桂歌丸師匠の七回忌追悼という特別興行が開かれている。主任(トリ)は歌丸師匠のまな弟子が日替わりで務め、笑点メンバーで仲の良かった三遊亭好楽師匠・三遊亭小遊三師匠・春風亭昇太師匠、一門を代表して弟弟子の桂米助師匠らが出番に花を添えている。
その他の出演者も歌丸師匠と懇意だった落語家、師匠がかわいがって目をかけていた落語家が勢ぞろいとなった番組。ありがたいことに入門から師匠の晩年までカバン持ちとして付き人をやらせてもらった私も10日間の出番をいただいている。
歌丸師匠は、私の師匠の柳亭楽輔や、父である五代目の柳亭痴楽の師匠(大師匠)に当たる四代目の柳亭痴楽にとてもかわいがられたといい、その四代目痴楽への恩返しとして、父や私をかわいがっていると、独演会のゲストに来ていただいた時、高座でおっしゃっていた。
歌丸師匠からは数多く…どころか本当に数えられないほどたくさんのことを教わった。それは単純に落語や芸のことだけではなく、“芸人として”、“人として”、たくさんの言葉をくださり、背中を見せて...