本年度の鳥取県の最低賃金が5日、発効し、これまでの時給900円から957円に引き上げられた。引き上げ額は2002年以来最大で、賃金が上昇したアルバイト従業員などからは喜びの声が上がる。一方で県内企業からは最低賃金引き上げが従業員全体の賃上げにつながり、経費が増大するとの指摘も。人件費の捻出に苦慮する現状が浮かんでいる。
鳥取市内の水泳教室でアルバイトとして働く鳥取大農学部2年の浜田禄太さん(20)。物価上昇で消耗品の水泳用ゴーグルは気軽に買い替えられず、日々の生活には節制を強いられている。「940円だった時給が957円に上がり、素直にうれしい」と喜ぶ。