「ポルシェからシャオミの『SU7』に買い替えます!」。中国の交流サイト(SNS)でこんな投稿を見かけた数日後、小米科技(シャオミ)傘下の小米汽車が電気自動車(EV)セダン「SU7」の高性能モデル「SU7ウルトラ」を2月27日に発売した。
「公道を走行できる史上最速の4ドア車」がセールスポイントで、81万4900元(約1680万円)と高額にもかかわらず、販売開始からわずか2時間で今年の目標としていた1万台を突破したという。最高出力約1500馬力と動力性能は欧米の高級スーパースポーツカーを上回るのに、価格は半分以下というところが魅力になっている。
人気の理由のもう一つに、シャオミが抱えるユーザーコミュニティーの存在がある。中国には、スマートフォンから家電、車までの全てを同社の製品でそろえる熱烈なファン、通称「米粉」が存在する。
決算報告によると、2024年9月の月間アクティブユーザー数(ウェブサイトやアプリを1回以上利用した人数)が、世界全体で6億8580万人を記録。前年同月比で10・1パーセント増え、過去最多となった。
この膨大なユーザー基盤が、EV販売を左右すると言っても過言ではない...