【東京ウオッチ】泥染めの色合いと精緻な技、世に残し続けたい―銀座もとじで大島紬の歩み伝える展覧会

いまのTokyoをつかむイベント情報(12日~20日)

  •  「大島紬 挑戦の軌跡」展で紹介される「龍郷柄」(上中央)や白地の「秋名バラ柄」(右、上から2番目)の反物(提供写真)
  •  大島紬を織る織子の伊藤昌代さん。普段も週2回実演している=東京・銀座(提供写真)
  •  ロレンツォ・フェルナンデス「孤独への恐れ/ミノタウロス」(120×120cm)(提供写真)
  •  大巻伸嗣さんが制作した半透明のつぼ「Gravity and Grace」の一つ(提供写真)
  •  スイーツブランド「ブランカ」の期間限定ショップで提供されるクレープ(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【18日(金)】

 ▽「大島紬 挑戦の軌跡―発展と進化の歴史、未来への系譜―」(~20日、中央区、入場無料)

 1300年もの歴史を持つ伝統の織物「大島紬」を紹介する展覧会が、着物の「銀座もとじ」で行われる。奄美大島(鹿児島県)を中心に作られた約300点を展示。フランスの「ゴブラン織り」、イランの「ペルシャじゅうたん」と並び、世界三大織物とも呼ばれる絹織物の魅力を多角的に伝える。

 社長の泉二啓太さんは「反物を作り上げるまでに30以上の工程を経て、半年から1年を要する。芸術性の高い図柄の数々、光沢と心地よい手触り、現代社会にもマッチする機能性を知ってもらいたい」と開催の意図を説明する。

 よく知られるのは「龍郷柄」。江戸末期に、龍郷の地に育つソテツの葉に金色のハブが乗り移る瞬間を図案化したといわれる。「サンバラ」という竹ざるをモチーフに、同地の秋名地区で生まれた「秋名バラ柄」も紹介する。

 龍郷町は啓太さんの父で創業者の弘明さんの故郷。「大島紬には、厳しい統制の中でも受け継がれてきた、島民の技と工夫が息づいている」と啓太さん。薩摩藩から着用禁止令が出され、着物を役人に見...

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