銀鱗きらめく 加茂川にアユの群れ

 米子市の中心市街地を流れる加茂川で、今年もアユが泳ぐ姿が市民の目を楽しませている。戦後の高度経済成長に伴い水質が悪化した加茂川だが、官民挙げての取り組みで改善。近年見られるようになったアユは、加茂川の春の風物詩となりつつある。

 アユは体長8センチ前後で、善光院橋(同市四日市町)から土橋(同市法勝寺町)上流にかけてよく見られ、多い所では50匹以上で群れている。コケをはんだり、跳びはねたりして川面に銀鱗(ぎんりん)がきらめいている。

 川沿い住む男性は「今年は11日にアユの姿に気が付いた。秋になると倍以上に成長する」と話し、別の70代男性は「川がきれいになったということだろう」と目を細めた。

 毎年7月に官民で加茂川のボランティア清掃を行っている「クリーンアップin加茂川」実行委事務局の川越博行さん(69)は「アユを目にすることで、川にごみを捨てないなどの市民の美化意識の高揚につながれば」と話した。

 加茂川は、安来市伯太町から米子市内を経て中海に注ぐ約9.5キロの1級河川。鳥取県栽培漁業センターによると、加茂川のアユは、日野川の取水路からの流入と中海からの遡上(そじょう)の2通りの可能性があるという。

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