フィアットとライセンス契約 ラフィータ、パーツメーカーで初

 鳥取県八頭町見槻中の複合施設「隼Lab.(ラボ)」を拠点にイタリア車専用アクセサリーパーツの企画・販売を手がける「ラフィータ」(西浦将彦社長)が、イタリア・トリノの自動車ブランド「フィアット」と公式ライセンス契約を締結した。ラフィータによると、フィアットが車のインテリアパーツメーカーと公式ライセンス契約を結ぶのは世界初とみられ、3日から老舗ブランドのロゴを冠した「メードイン鳥取」の製品を世界の市場に向けて販売する。

 2社は2022年11月から交渉を開始。監修や契約内容などの詳細を詰め、今年3月中旬に合意した。契約内容は「ダブルネーム」と呼ばれ、ラフィータが販売するシフトノブや燃料キャップなど計7品目に、フィアットと兄弟ブランド「アバルト」のロゴと、ラフィータのロゴを同時に使用できる。6月1日から1年間、欧州連合(EU)加盟国と英国、日本、オーストラリアの計30カ国で対象商品を販売する。

 ラフィータは鳥取市青谷町吉川の米村木工(米村安弘社長)と共同で、パンダの顔やイタリア国旗などポップなデザインを施したイタリア車専用のカーアクセサリーを開発。企画部分をラフィータが担当し、設計や製造など生産工程を米村木工が担う二人三脚の体制で商品開発を続け、昨年はイタリアの大手カーパーツ商社と欧州市場を中心に独占的な代理店契約を結ぶなど、海外展開を強化していた。

 西浦社長は「フィアットのロゴと自社のロゴが並ぶことで、これまで以上に多くの人の目に留まる」と、ブランド価値向上が契約の狙いと強調。「各国で開催されるイベントに積極的に出展し、鳥取とトリノの懸け橋になりたい」と、海外進出を加速させる考え。米村社長は「鳥取のような小さな県からイタリアの一流メーカーと単独契約が結べたのはすごい。ブランドを広められるよう、丁寧な仕事を心がけたい」と意気込みを語った。

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