上限超、4―6月最多 鳥取市教委が教員残業公表

 鳥取市教委は7日までに、小中・義務教育学校の教員の残業実態をまとめたデータを初めて公表した。残業時間上限の月45時間を超えた人数の割合を、月別、職域別にまとめている。小中学校は、いずれも年間平均で約3~4割の教員が上限を超えていた。特に4~6月が最も多く、中学校では約6割が超過していた。市教委は「超過の割合が高い時期の業務の分散が課題」としている。

 文部科学省は2019年に示したガイドラインの中で、残業の上限を原則「月45時間、年360時間」以内と規定。鳥取市内の小中・義務教育学校では、いずれも超過人数は年々減少しているが、約6割が年360時間の残業上限を超えている。

 月別では、年度当初と成績処理や学校行事が重なる9、10月が超過傾向にあった。7月に超過した人数は、小学校では14・6%と低いが、県中学校総合体育大会がある中学校では36・9%と高い。

 職域別では、副校長・教頭の約9割が、年360時間の残業上限を超過した。市教委は、「教員からの労務相談、県・市教委への報告文書作成など学校事務の多くを担っているため」と分析。置き換えられる業務は主幹教諭に分散させるなどの対応が必要としている。

 市教委学校教育課は「子どものためと考えるあまり、業務が“底なし”になりやすい。自己管理の徹底を促し、部活動の地域移行も進めたい」と話した。

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