バンド「スターダスト・レビュー」が、開設１００周年の東京都千代田区の日比谷公園大音楽堂（野音）でライブを開いた。美しい音楽に促され、思いにふけるロマンチックなコンサートになった。
往年のヒット曲「東京ブギウギ」で口火を切ると、「流星物語」などを軽快に演奏し、にぎやかに開幕した。ボーカル兼ギターの根本要の軽妙な話しぶりに、観客は終始笑顔。ステージと客席で一緒に踊ったり、手拍子を合わせたりしながら、あっという間に約３千人の一体感が醸成された。
旋律の華麗さで知られるスタレビの真骨頂は、切ない恋のバラードだ。「木蘭の涙」を根本が伸びやかに歌うと、ファンはうっとり顔で静かに聞き入った。大ヒット曲「今夜だけきっと」は歌の出だしを観客全員が無伴奏で合唱。星と飛行機のライトが瞬く空に、聖歌のように響かせた。
