感情を持たない存在に自分の価値観を投影したら―。人気グループ「Sexy Zone」の松島聡は、頭部のマネキンをモチーフにしたインスタレーションを制作し、「表参道ヒルズ スペース オー」(東京)で開催中の初の個展「松島聡 コ。展」(10月15日まで)で発表した。
絵を描くことも、メーキャップも好きという松島。自分の顔をキャンバスに見立ててアートメークを施したいと思案したが立ち止まった。「僕が作品になると、僕そのものの意味が強くなってしまうのではないか」
見る人に、より先入観を与えないよう、マネキン作品が生まれた。「皆さんに、感情移入をしすぎずに、ラフに作品を楽しんでもらいたいと思いました」
「光と影」では、羽根やリボンでヘッドピースのように飾った白と黒2体のマネキンを、天井からつるしたモノトーンの花々を調和させた。
「考える前に行動することが大事だなと思う期間だった」と制作を振り返る。多様な素材を使っているが「合わないかもしれない、と思った組み合わせも、まずは試してみた」。アイデアが湧かない時は材料店を訪れたり、さまざまな写真やファッションに目を向けたりした。「行動することで、ひらめき...