初の日本チリ合作、十余年越し公開に「幸せ」 映画「GREEN GRASS 生まれかわる命」

  •  トークイベントに登壇したイグナシオ・ルイス監督
  •  映画の一場面<(C)2022『GREEN GRASS 生まれかわる命』上映実行委員会>
  •  トークイベントで登壇した(左から)イグナシオ・ルイス監督、イシザキマサタカ、大友啓史監督

 日本とチリの初の合作映画「GREEN GRASS 生まれかわる命」(イグナシオ・ルイス監督)の公開を記念し、映画「るろうに剣心」シリーズで知られる大友啓史監督を交えたトークショーが、東京・池袋の映画館で開かれた。企画開始から十余年越しの公開に、ルイス監督らは「本当に幸せ」と語った。

 チリ人のルイス監督と主演のイシザキマサタカが2010年のカンヌ国際映画祭で出会ったことが企画のきっかけ。東日本大震災後、死後の世界にいると気付かず戻ろうとあがく息子(イシザキ)と、息子に何もしてやれなかったと悔やむ父(西岡徳馬)、それぞれの彷徨を独特の映像美で描いた。

 ルイス監督は「言語の壁が立ちはだかったが、それを越えて伝えたいことを魂で受け取った」と回顧。撮影の準備や進行も、ラテン的な情熱で進めるチリに対して、日本は緻密で違いがあったといい「多くを学んだ」と語った。イシザキは「劇場で上映されることも想像できない中で、製作上の困難を乗り越えてきた。この場を借りて感謝を申し上げたい」と話した。

 大友監督は「自分に起きていることが受け入れられなかった魂が、それをどう消化していくかのプロセスを描いた。地震が多...

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