映画を見たら春画展へ

公開記念し銀座で開催

  •  葛飾北斎「喜能会之故真通」(浦上蒼穹堂提供)
  •  勝川春潮「好色図会十二候」(浦上蒼穹堂提供)
  •  勝川春潮「男女色交合之絲」(浦上蒼穹堂提供)
  •  「春画はもともと笑いながら見るもの」と話す浦上満さん=東京都中央区
  •  映画「春画先生」より

 映画「春画先生」の公開を記念して、上映館の東京・シネスイッチ銀座と同じビルに入る「ギャラリーアートハウス」が「銀座の小さな春画展」を開催している。監修した画廊「浦上蒼穹堂」の浦上満さんは「映画を見て、ぜひ本物の春画を見てほしい」と話す。12月17日まで。

 男女の情交を表す春画は、性的な側面が注目を集め、展覧会などで扱うことがタブー視されてきた。浦上さんは「(男女の)接合部や表情にばかり注意が向きがちだが2人の関係、場所、季節、着物を見ると面白い」と言い「絵を読むこと」を勧める。

 映画でも研究者・芳賀一郎(内野聖陽)が春画の「接合部」を隠して見せると、弟子らがその周辺に視線を広げる場面が描かれている。

 歴史は平安時代までさかのぼる。江戸時代には葛飾北斎や歌川国芳ら浮世絵師が活躍し、全盛期を迎えた。古典に根ざした作品も多い。例えばタコが女性にまとわりつくさまを表した北斎の「喜能会之故真通」は謡曲「海士」に基づくという。

 「春画はファンタジー。無理な体位を自然に見せたり、男性器を(デフォルメして)巨大に、しかもバランス良く描いたりする技量が必要で、滑稽なものなんです」と浦上さん。前期(11...

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