【清田隆之 NOが言えない俺たち】訓練、伝統、罰ゲーム…。感情にふたをした運動部での記憶

  •  清田隆之さん
  •  2023年7月、ロッテ戦で勝ち越しの三塁打を許した楽天の安楽投手(手前)=ZOZOマリン

 2023年11月、プロ野球・楽天でプレーした安楽智大投手が複数のチームメートにパワハラ行為を働いていたことが明るみに出て、楽天は来季の契約を結ばないことにしました。球団の調査を報じた新聞記事によれば、安楽投手は公式戦のロッカールームで、倒立させたチームメートのズボンを脱がすなどして下半身を露出させる、忘れ物などをしたチームメートから“罰金”と称して現金を徴収するといった行為を働いたといいます。

 また12月には、全国高校サッカー選手権大会に9度出場した強豪校である、修徳中学・高校サッカー部の吉田拓也総監督が、教え子の男子生徒にわいせつ画像の撮影を要求し、SNSで送信させて逮捕される事件がありました。吉田総監督はその取り調べで「男同士のノリという感じでやっていただけ」と供述しているそうです。以前から男子生徒に画像を要求していたようで、それがエスカレートして今回の事件につながったとみられています。

 どちらも暴力であり性加害であり、間違いなく人権侵害に当たる行為だと思います。悪いのは100%加害者であり、被害者には適切なケアがなされてほしいと心から望みますが、当連載のテーマに引きつけて考える...

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