AIの開発拠点を目指すタイ

  •  昨年10月に商業施設で発砲事件が起きたタイの首都バンコクでは、警備体制の強化が求められている。
  •  中国・上海市内には中国各地の火鍋店ある。写真は酸味が特徴の雲南の火鍋の店

 タイでも人工知能(AI)を身近に感じる機会が増えている。日系のスタートアップ企業が首都バンコクの道路上に設置した約6万台の監視カメラ映像を、AIで解析して交通渋滞の緩和を目指している。また他の日系企業はAI搭載の監視カメラで、保育園や病院といった施設を対象に銃器を検出するシステムの開発を進めている。

 タイ地元紙によると、政府は2027年までにタイを東南アジアのAI開発拠点に成長させる目標を掲げる。米国や中国、日本の大手IT企業を誘致してAI開発につなげる考えだ。

 16年に、筆者が当時いた韓国で、米グーグル系のAI囲碁ソフトが韓国人トップ棋士を4勝1敗で圧倒したのを目の当たりにした。その際は、AIが人間の知能を超えるというディストピア的な存在になる、との見方にうなずいた。しかし、AIは上手に使いこなせば、人類への恩恵も限りなく大きい。最近はそう考えが変わりつつある。(タイ)

 ▽中国各地の火鍋に舌鼓

 これは南国風だ――。中国上海市に新しくできた火鍋店を訪れたときのこと。店員が運んできた火鍋を見て、目を丸くした。スープ表面にはスターフルーツがプカプカ浮いており、鍋底には貝類がゴロゴロ入って...

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