【藤岡みなみ 異文化探検隊】中国の正月は新・旧暦で楽しさ2倍 爆竹と花火、お年玉にごちそう

  •  藤岡みなみ
  •  業務用みたいな花火がモリモリ売られている=筆者提供
  •  乗りきらない料理はお皿とお皿の上に置かれる=筆者提供
  •  東京の自宅での旧正月飾りの様子=筆者提供

 お正月は2度やってくる。

 年末年始のお休みが終わってしまったけれど、寂しくはない。だって来月にはまた、旧正月(春節)があるのだから。旧暦に基づくため日付は毎年変動する。2024年の新年は2月10日からで、前日の9日が大みそかのような扱いだ。

 これまでに2度、旧正月の時期を中国で過ごしたことがある。街は華やかな正月飾りで赤く染められ、あちこちから爆竹の音が聞こえてくる。新しい年を始めようとするエネルギーがみなぎる、旧正月の雰囲気が大好きだ。

 初めて中国の旧正月を体験した時、最も驚いたのは魔よけの意味合いがあるという花火文化だった。時期になると花火専門の路面店が突如出現し、素人が扱っていいのかためらうほどの大きな花火がずらりと並べられる。1メートル以上の長さの手持ち花火や、消防車のホースのような渦巻きの爆竹、段ボール1箱で1発分の打ち上げ花火など。しかも夜を待たずに真っ昼間からどんどん火をつける。

 私もやらせてもらったが、大きな音と激しい火花で自動的に気分が高揚するのを感じた。今では旧正月のことを考えるだけで、体の中で花火が打ち上がる。ちなみに、地域によって花火のルールがどんどん厳しくな...

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