「社会は変えられる」。そう思う子どもたちを増やすのが、私たち笑下村塾の夢だ。若い人の政治参加を促す活動に取り組む中で、海外の子どもに比べ日本には「変えられる」と思う若者が少なく、行動にもつながっていないと考えるようになった。
ひるがえって自分はどうか。子どもの頃に「変えられる」と思っていたのか。どこかに無力感を抱いていなかったか。今も本当に「変えられる」と信じ、日々活動できているのだろうか。
この連載でも何度か書いた「高校生リバースメンター」プロジェクト。10代の少年・少女が、知事のメンター(相談役)として政策提言をする活動で重視したのは、社会を変える経験をすることだ。「社会を変える方法はたくさんある。変えてきた若者がこんなにいる。みんなも社会を変えている」。これまで彼らにそう伝えてきた。
もっともっと自分にできることはないか。そう考えた私は先日、人生で初めての記者会見を開いた。その思いを最後につづりたい。
私は社会問題解決型の番組を作りたいと思い、新卒で入ったNHKを2年余りで辞めた。その後はYouTubeを通して、NHKではできないことに挑戦し続けてきた。
2023年3月、旧ジャ...