大切な情報を暗号化 素数が暮らしの安全守る【数からの挑戦状#11】★解説動画連動★

  •  素数への分解
  •  数からの挑戦状

 いきなりですが、57は素数でしょうか?

 素数とは、1と自分自身でしか割り切れない2以上の数です。

 例えば6は、6=2×3と分解でき、2や3で割り切れるので素数ではありません。

 先ほどの57は、57=3×19と分解できるので、素数ではありませんでした。著名な数学者が57を素数だと勘違いした逸話があるので、不正解でも気にしないでくださいね。

 かけ算なら簡単にできるのに、分解するのはそうとは限らない。

 実は、このことが実生活で応用されています。

 例えば、インターネット上で買い物をするとき、クレジットカード番号などの大切な情報は暗号化してやりとりされます。

 暗号化の方法の一つであるRSA暗号は、なんと素数を利用します。

 情報を受け取る側は、約300桁もの巨大な素数を二つ用意し、それらをかけ算して得られる約600桁の数を公開します。ただし、元の二つの素数は秘密です。

 利用者が送信する情報は、この「二つの素数をかけた数」を使って暗号化されます。

 暗号化された情報は、かける前の二つの素数を知る人しか元に戻すことができない仕組みになっているのです。

 暗号化するための数が公開されていて不安になりますが...

残り 476 文字
このページは会員限定コンテンツです。
会員登録すると続きをご覧いただけます。
無料会員に登録する
会員プランを見る
会員登録済みの方
この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事