「雨滝」早期修復への機運高める 地元公民館で講演会 新しい土産菓子も披露

 昨夏の台風7号による被害で立ち入り禁止となっている、鳥取市国府町の「雨滝」の今後の観光振興などを考える講演会が25日、地元の大茅地区公民館で開かれた。「日本の滝百選」にも選ばれた雨滝を地元の宝と思う地元住民やガイドボランティアなど35人が参加し、早期修復と地域活性化への機運を高めたほか、復旧後に販売予定の新しい土産菓子を試食した。

 雨滝は、夏の納涼から秋の紅葉シーズンまで、鳥取県内外から観光客が訪れる県東部の景勝地。台風でコンクリート製の橋や歩道の脇が崩れるなどの被害があり、現在は閉鎖されている。管理する県が、積雪シーズン後の新年度から復旧工事に着手する。

 講演会は、おおかや郷づくり協議会(山本幸徳会長)が企画し、山陰海岸ジオパーク推進協議会のジオパーク専門員、藤原勇樹氏が復旧後の観光地としての雨滝を語った。藤原専門員は世界的に見ても資源が豊富な山陰の特異性を紹介。「特産物や砂丘、滝も当たり前にあるものではない。背景や成り立ちを『なぜ?』と追究し、付加価値のある自慢の宝として認識を」と呼びかけた。

 いなば国府ガイドクラブの同町宮下、出脇典子さん(76)は「雨滝周辺にも見事な複数の滝がある。人気の高い名所なので早く安心して訪れられるようにしてほしい」と願った。

 地元農業法人「さわだ農産」が中心となって開発している新しい土産菓子も披露され、水しぶきや滝をイメージして作られた6種類のかき餅を参加者が試食した。雨滝の修復完了後には、近くの観光施設「瀧の傘」で販売する予定。

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