東京・奥多摩を走るJR青梅線沿線一帯をホテルに見立て、豊かな自然を楽しみながら周辺の古民家などに宿泊できる滞在型観光事業が進んでいる。第1弾として5月16日、鳩ノ巣駅近くでレストランなどがオープンする予定だ。
手がけるのはJR東日本と、全国の地方創生に取り組む「さとゆめ」が共同出資した「沿線まるごと」。青梅線の青梅駅―奥多摩駅間は、沿線の集落で過疎化が進み利用者数が減っている。宿泊を伴う観光客を増やし地域の活性化につなげる狙いがある。
フロントの役割を果たすのは鳩ノ巣駅。滞在者はチェックインした後、客室として改修された近くの古民家などに宿泊。ワサビ田見学や川遊びなどを体験できる見込みだ。地域住民も地元の魅力を伝えるガイド役として参加するという。
5月に開業するレストランは、建築家の堀部安嗣さんが改築した古い木造家屋。たき火のある空間で特産の豚肉やワサビ、キノコなど地元の食材を使った料理を楽しめる。敷地内にサウナもオープン。近隣を散策できるように駅に電動アシスト自転車が配備される。
「沿線まるごと」の嶋田俊平社長は「奥多摩での日常が、訪れる人にとっては非日常の観光資源になる。都心からの...