毅然(きぜん)とした態度で批判的なことを口にする。人生でそんな局面が訪れることは誰にでもあるだろう。そこに性別や年齢は関係ないはずだ。
ところが、女性がそうするだけで「攻撃的だ」などと言われて眉をひそめられてしまう。そんなことが最近また起きた。今回そう言われた女性は、6月20日告示の東京都知事選への出馬を表明した立憲民主党の蓮舫参院議員である。
無所属での立候補を明らかにした蓮舫氏は、「国民の声は、裏金議員や政治とカネの問題がある自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットしてほしいというもの」「反自民政治、非小池都政、オール東京の皆さんに支援していただいて臨みたい」と語り、小池百合子現知事だけではなく自民党との対立姿勢を明らかにした。口調はきっぱりしていたが、決して激昂(げきこう)した感じではなかった。
それに対して一部のメディアが「超攻撃的な出馬会見」と報じ、識者の「相手にケンカを売る戦法だ」というコメントも掲載した。テレビで「攻撃的すぎる」と語ったコメンテーターもいた。
もちろん、そこには「女性なのに」という言葉はなかったが、もしこれが男性の候補者であったらここまでの言われ方を...