中国で進むロボットと人間の共存関係

  •  中国・北京のホテルで愛嬌たっぷりに話しかけてきたサービス用ロボット
  •  環境車への移行が推進されているフィリピンのジプニー

 ジリリ――。宿泊している北京のホテルで部屋の電話が鳴った。受話器を取ると、「ボクはロボットだよ」と愛嬌(あいきょう)たっぷりの声で話しかけてくる。廊下で届け物を持って待っているというので、受話器を置いてドアを開けた。

 すると部屋の前にサービス用ロボットが待ち構えていた。ロボットの上部にあるパネルに「ここを押して」という表示があったので押してみると、本体の側面が開いて注文していた食事が出てきた。

 「それじゃあね」とかわいい声を出し、カタコトカタコトと音を立てて小刻みに本体を揺らしながら、廊下の向こうへと去っていく。ロボットに感情はないはずだ。だが、悠然としたその後ろ姿に、なぜか仕事を無事にやり遂げたという誇らしげな思いが宿っているように見えた。ロボットと人間の共存。それはまんざら悪い未来ではないのかもしれない。

 ちなみに、ロボットは小売店やレストランなどで使用するサービス用ロボット、工場での組み立てなどに使う産業用ロボットなどに分類される。中国のロボット導入規模は世界最大で、中国電子学会によると、2023年の国内ロボット消費市場は839億元(約1兆8千億円)の規模で、世界全体(約336...

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