【藤岡みなみ 異文化探検隊】デモ初参加、私自身が励まされた ガザ攻撃で思い共有、対話も生まれ

  •  藤岡みなみ
  •  新宿のデモで山口法子さんのイラストを掲げる=筆者提供
  •  デモに行ったことがない人の背中を押すZINE(ジン、自主的な出版物)=筆者提供

 今年2月、人生で初めてデモに参加した。イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの侵攻に抗議するデモだ。何かしなければという思いと同時に、デモがどんなものか知りたいという気持ちもあった。小規模なデモと大規模なデモ、1日に2カ所の会場を訪れた。

 最初は東京・高円寺の駅前に行ってみた。20人ほどが集まっており、プラカードやスケッチブックを掲げ一列に並んでいる。一番端の女性に「お隣いいですか」と話しかけると、にこやかに「どうぞ」と返ってきた。勝手な印象だが、彼女もデモ参加に慣れているようには見えなかった。

 恐る恐る横に立ってみる。直前に寄った高円寺の書店「アムレテロン」で購入した絵描き・山口法子さんのイラストポスターを広げた。「All children in Gaza are our children」という文字と、子どもを抱きしめる人が柔らかい絵で描かれている。

 ポスターを掲げてみて「あ、私は今、通行人にメッセージを発してるのか」と気づいた。「道行く人の誰でもいいから、この問題を知ってほしい」という具体的なマインドで参加したわけではなかったので、自分で発信して自分でひるんだ。どちらかと言うと...

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