先週末、母校の同窓会に行ってきた。
私は小学校3年生で編入し、中途退学をして噺家になる高校1年生までの期間を、東京は吉祥寺あたりにある小中高一貫の学校で過ごした。この学校というのが、全学年私服で、髪を染めるのにもピアスを開けるのにも理解がある、とても自由な校風で、編入したての小3の頃は、それまでの公立の学校との違いに大いに驚いた。
教科書というものがなく、毎回先生が独自で作ったプリントが配られ、それを冊子のようにとじるところから授業が始まっている。そして宿題というものがないのだ。見かけで人を判断しない、自由に個性を伸ばす校風だった。当時は自由に甘えてハチャメチャな学生時代を過ごしてしまったが、ここで育った私は大人になってから、この“自由”というものの大変さを思い知ることになる。
校則やルールが大事かどうかは知らないが、あった方が楽なことは確か。自由というだけで、全て自分のやることは自分で責任を持って考え、行動しなければいけない。中には自由をはき違えて堕落する子もいる。幼い子供時代から自由というものの大切さ、難しさを、教えるというより感じさせてくれる、そんな学校だった。
そんな学校で一...