敗れた日本選手や応援していた関係者には申し訳ないが、3日の柔道混合団体はとても面白かった。内容が良かったのはもちろんだが、選手たちの表情が素晴らしかった。試合中はチームメートを全力で応援し、終わった後には相手選手と笑顔で抱擁を交わす。個人戦にはないさわやかさがあった。(共同通信=尾崎透)
唯一、表情がさえなかったのは日本だが、フランスとの決勝の健闘は称賛に値する。試合前は王者リネールがいる男子90キロ超級と、素根輝が欠場した女子70キロ超級が勝利の望みが薄く、2―4で敗れるだろうとみていたが、いい意味で予想は外れた。
まずは男子90キロ級銀メダルの村尾三四郎が鮮やかな内股で一本勝ち。ここは期待通り。波乱は次の女子70キロ超級。78キロ級の高山莉加が78キロ超級銅のディコに終始劣勢ながら、ぶら下がってしがみつくような大内刈りで執念の勝利。これで流れが大きく変わった。
男子90キロ超級で斉藤立がリネールに敗れた後に登場したのは女子48キロ級金の角田夏実。2階級上、57キロ級銅のシシケが相手だったが、もともと52キロ級で戦っていたのと、個人戦から1週間近くたって体重が51キロまで戻っていた...