養老先生のように自由な時間を持ちたいのですが、踏み切れません

  •  養老孟司さん(撮影・大津薫)

 今週は著名人が実名で登場します。

 【相談】

 養老先生が定年前に東大教授を辞められた時に「空が青い」と言われたことをよく覚えています。私は子どもの頃、チョウを追いかけていたのですが、その後は忙しくてできていません。最近、自由な時間を持つようにしたいと思うようになりました。私の場合、養老先生のように昆虫標本を顕微鏡で見るより、チョウが飛ぶのを見るのが好きなようです。1年のうち1カ月くらいは熱帯雨林に行きたいと思うくらいです。でも、現在抱えている仕事をうち捨てて出かけるには、気持ちの踏ん切りが付きません。先生が大学を辞め、自由になった後の心境について、もう少し詳しく教えてください!(東京都 脳科学者 茂木健一郎 61歳)

 【養老孟司先生の回答】

 57歳で大学を辞めた理由は職場が何よりストレスだったし、在職中にできなかった虫捕りをしたかったからです。生活は執筆や講演で、まあ何とかなるだろうと思った。

 ▽ストレスの原因

 思い出す光景は、退職直後に出演したテレビ局でのことです。たまたまスタジオに集まった何人かが、私と同じように勤めを辞めた人でした。私が「空が青く見えますね」と言ったら、みんな「そ...

残り 1327 文字
このページは会員限定コンテンツです。
会員登録すると続きをご覧いただけます。
無料会員に登録する
会員プランを見る
会員登録済みの方
この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事