競泳は最終種目の女子400メートルメドレーリレーで日本が5位に食い込み、なんとか伝統国の面目を保った。33歳で日本の競泳最年長代表の鈴木聡美が平泳ぎを全体2位の力泳で順位を上げ、17歳の平井瑞希がバタフライを同5位と頑張ったおかげだ。アンカーの池江璃花子も5位を死守した。個人種目を含めて鈴木の年齢を感じさせない頑張りは称賛される。出身の山梨学院大で現役大学生に交じって1日2万メートル泳ぎ込んだという。ベテランでも落とさない練習量が、力の源泉とは何か伝え、示唆に富む。(共同通信 小沢剛)
日本のメダルは男子400メートル個人メドレーの松下知之の「銀」1個に終わった。メダル獲得ゼロだった1996年アトランタ五輪以来の不振である。個人種目の入賞は8種目(男子5、女子3)しかない。日本新記録もゼロ。「金を含む複数メダル」を目指した水泳ニッポンは、パリで沈んだ。惨敗を受けて今後、交付される強化費の減少が見込まれる。日本は冬の時代に突入するだろう。
▽4カ月は長い?
事前の期待が高かったわけではなかった。3月の代表選考会。五輪の決勝進出相当とする派遣標準記録を決勝で突破した選手が選ばれるシステム...