昨年10月に開催された「第3回日本伐木チャンピオンシップin鳥取」で優勝した智頭農林高3年の向井鉄太さん、古谷龍彦さんが、卒業後の進路として林業大学校への進学を目指し、腕を磨いている。
2人は、高校生や林業大学校生を対象にした新設のアカデミー・ジュニアクラスでチェーンソーを使った正確な伐倒や丸太を垂直に切る技術を競い、初代チャンピオンになった。
大会を通して、古谷さんは「山の中で誰にも見られずに木を切り出すイメージだったけど、山を守りたいという同じ気持ちの仲間がいることに気づいた」と貴重な体験をしていた。
今年の夏休みは、来年秋の第4回大会に臨む後輩と共に、鳥取市湖山町西2丁目にある県森林組合連合会の敷地内で技術を習得中。向井さんは「林業は日本になくてはならない。林業を始める若い人が多くなれば楽しい」と業界の盛り上がりに期待した。
県東部森林組合によると、県内の林業従事者は1990年に1450人を数えたが、2020年は580人に減少した。嶋沢和幸組合長は「高齢化する中、若者が林業を目指すのは心強い。待遇改善も考えなければいけない」と話している。